わが家の息子タンタンは、中学受験塾の日能研に通っていました。
5年生当時のことを振り返ってみます。
中学受験を目指す5年生といえば、今やるべきことをきちんと把握し、計画的に勉強を進める必要がありますよね。
しかし、息子を含めて、そうした努力をしているにもかかわらず、成績が伸び悩んでいる人もいると思います。
5年後期は特に大変です。
そこで、今回は中学受験勉強中の5年生(主に秋)の成績伸び悩みについて考えてみました。
同じようなお悩みをお持ちの方はぜひ参考にしてみてください。
日能研のテスト間隔
日能研の5年生は2週間に1回カリテ(カリキュラムテスト・育成テスト)、月に1回公開模試があるので、テストのない週は月に1回しかありません。
この記事では、9月から12月に行ったテストを元に考察しています。
5年後期の成績全般
息子は5年後期、最初のカリテが良かったものの、その後、成績が落ち込み気味でした。
カリテに関しては、歴史の勉強が手付かずのままテストに臨んだり、算数も理解が曖昧なまま臨んだ、など息子タンタン自身の原因が思いつきます。
ところが公開模試はちょっと違うのです。
塾や全国で平均点が低いような科目でも、タンタンはよくできている、なんてこともありました。
塾の先生は、「カリテでしっかり取れれば公開模試は多少悪くても気にする必要はない。」と言いますが、実際、中学受験する上で必要なバロメーターは公開模試じゃないかなぁ、と私は考えます。
そこで、様々な角度から原因をさぐり、解決策を模索したいと思います。
*5年生後期の最初のカリテの結果はこちらです。
5年秋の学習面
まず、成績伸び悩みの原因として考えられるのは、勉強方法の問題ですよね。
勉強方法が間違っていると、どれだけ頑張っても成績は伸びません。
たとえば、ただ問題を解くだけではなく、問題を解く過程でどのような考え方や知識が必要なのかをしっかりと理解することが大切。
また、勉強時間やスケジュールを立てる際に、自分に合った方法を見つけることも大切ですよね。
しかし、5年生の子ども一人ではそんなこと無理。
そこで親の出番です。
ここでは、息子を例に細かく見直してみたので、参考にしてみてください。
算数
中学受験において、「算数を制する者は受験を制する」というくらい大事な科目。
しかし、「算数、どうした⁉︎」ってくらい落とすことがあります。
以下に原因を列挙してみます。
・計算ミス
約分ミスも含みます。
計算ノート以外まったくやっていないと、計算力が落ちてしまう息子。
独自に計算プリントを用意して対策しました。
*中学受験において計算のことについて振り返った記事はこちらです。
・植木算、仕事算などの特殊算のやり方をすっかり忘れてしまう
木と木の間の数なのか、木の数なのかなどわからなくなってしまうみたいですね。
こういう時は、「穴が見つかった」と前向きに捉えて、しっかりと補填して行きましょう。
・解答用紙への書き写しミス
これは痛恨のミスです。
扇型の面積で、計算の段階では合っているのに、書き写しミスなんて悔しすぎます。
・一行題での失点が目立つ
出来るだろうと高をくくっていると、正答率の高め問題を4~5問落としたり、得意な範囲でも油断できません。
タンタンはAクラスですから、基礎問題は満点を目指しています。
10月中旬頃のカリテでは基礎満点、ということもありましたが、そういうテストに限って共通問題の正答率の高い記述の部分で落とす、なんてこともあり…。
この辺りが、一行題で得点できるかどうかを決める気がします。
・自己判断で途中経過を省く
この頃(5年生の10月中旬)は「比」の単元で、「面積図や線分図を使おう」という趣旨の学習がありました。
文章だけではよくわからなかったり足りないことも、面積図や線分図などの図で表すことによって新たな情報が見えてますよね。
視覚化して、解くための糸口を探る。
でも息子はノートに面積図や線分図が書いてなく、「わからない」の一点張り。
図に表せば割とスラスラ解けるのに、そこを省くからか、なかなか算数は安定しませんでした。
国語
国語は色々対策を講じているものの、5年生の9月の段階ではなかなか伸びて来ませんでした。
いや、最終的にはかなり伸びてくるのですが、この時点では深刻な状況でした。
共通問題の長文、記述に時間を取られて、その後の正答率の高い問題を丸ごと落としたたり。
どの問題を優先させるべきか、見極めの訓練が必要でした。
・記述問題
息子の場合、読めば話の内容を理解することはできますが、主人公の気持ちなどが壊滅的な状況。
ひどい話ですが、平均で3割程度の得点率…。
それでも少しずつ日頃の国語対策が効果を発揮し始めました。
国語対策、絶対におすすめです。
・抜き出し問題
息子は、抜き出し問題が全滅、なんて珍しくありません。
結構簡単な抜き出しでも、見つけられない、気づけない、最悪の状況です。
・漢字
こちらも日頃から対策済み。
しかし、トメ、ハライ、ハネなどの部分でマルの判断にはならないことがあります。
これは痛いので、きっちり丁寧に書くように指導が必要ですね。
その指導のおかげか、12月の初めの公開模試では「漢字は本当に良く出来るようになった」と言えるくらいには成長したんですよ。
*大成功した国語対策はこちらです。
理科
タンタンは大概、大問1の1、つまり1番初めの問題を間違える傾向にあります。
何を聞かれてるのかわかれば、絶対に間違えないはずの問題。
これは、受験本番まで謎でした。
原因を探れたものを以下に挙げてみますね。
・時間配分
理科は決定的に時間が足りません。
後ろ2つの大問が、すべて空欄だったりするのが息子です。
時間があればかなり簡単な問題が散りばめられているのに、ですよ。
日能研では、理科のテスト時間は30分。
記憶が曖昧で、回答に時間がかかってしまうのが問題です。
あと、空間認識能力に欠けているのか、どっちがどっちなのか向きが変わるとあやふや。
たとえば、電流が「こっちからこう流れてきて…」とか、わからなくなってしまう様子。
熱の分野に10分、天体の分野に10分かかったとすると、残りのすべてを10分でやらなければならなくなりますよね。
*時間配分について考えた記事はこちらです。
・グラフの読み取り
グラフの読み取りが苦手な息子。
表を見れば誰でもわかる問題もできない。
そこに重点を置いて自宅学習に取り組めたら、もう少し得点アップに繋がりそうです。
アウトプットを取り入れたいな、なんてこの頃は考えていました。
・光の進み方
方眼に書かせてみたら、ちんぷんかんぷんな答えを連発。
おかしいと思い、宿題になっている理科演習ノートをチェックすると…。
「ワークシートやってないじゃん」
さらにその前回のところを見せてもらうと…。
「うわー、補充もワークシートもやってない!」
テスト出来なかった理由ここにあり!ですね。
演習量が足りてないんです。
なぜサボるのでしょう?
このさぼり癖は、6年生になってからも悩まされることになります…。
社会
日能研の生徒さんは5年生の後期に歴史の勉強が始まりますよね。
これが本当に大変です。
公開模試は地理の範囲も含まれているし、復習が追いつかなくて苦労しました。
・歴史
5年生の時はひらがな表記でもOKな漢字も、いずれ覚える必要があります。
太閤検地、織田信長で漢字を間違えてバツ、など散見されましたが、今後の事を考えれば漢字で書こうという意欲は大事なので責めません。
歴史は、どんどん新しい事を覚えなくてはならず、足踏みしていられないのに、まったく勉強せずにテストに臨むこともありました…。
足利尊氏も、建武の新政も、一揆の名前も全然書けずに、マルなんて数えるほどしかなかったことも…。
覚えたはずなのに、足利義政や桶狭間が出て来ない、など大事なポイントを落としてしまったこともありました。
・地理
息子は、地図の縮尺が大いに苦手でした。
これに関しては「穴が見つかった」と捉えて、補う方向でいきましょう。
過去の問題を引っ張り出して、似た問題で対策しました。
5年生秋の学習意欲
成績の低迷で考えられる原因は、学習意欲の低下もあります。
勉強に対して興味を持てなくなると、自然と勉強時間も減ってしまいますよね。
ノー勉強でカリテや公開模試に臨んだこともありました。
しかし、監視を強めればスネるし、弱めればサボる。
ほとほと困り果てました。
学習意欲を高めるためには、その分野に関するマンガを読んだり、YouTubeなどを活用して、楽しみながら勉強することも有効かもしれませんね。
また、わが家はリビング学習ですが、家族も一緒に勉強することで、刺激を与えることもできますよ。
私は読書をしたり、パパは資格取得の勉強をして過ごしたこともあります。
タンタン本人は頑張っていると思うんですよ。
5年生にして、テレビやゲームは我慢。
勉強だって、そこそこやっているし、ピアノも練習しています。
どちらも内容が難しくなっているし、それをこなしているんだから、タンタンだけを見れば間違いなく「伸びている」と言えます。
でも、試験って他人との比較ですよね。
結局、周りの人と比べるとタンタンは横ばいか、少し右肩下がり。
いい声のかけ方も持ち合わせておらず、どうやって引っ張り上げてあげればいいものか悩んでばかりでした。
11月の中旬から、算数の範囲は「速さ」になりますよね。
私は「タンタンは速さは得意だからね!」などと言って聞かせ、るんるん気分でこの難関をクリアしていこう!
そんな心持ちで過ごしていました。
5年生秋のストレスや不安
最後に考えられる、成績伸び悩みの原因は、ストレスや不安です。
中学受験は子どもにとって大きな試練であり、そのプレッシャーによってストレスや不安を感じることもあることでしょう。
「5年の後期が1番キツイ。」
中学受験のことを調べると、かなりの確率でヒットするワードだと思います。
理解していないと、やってもやっても得点に繋がらずイマイチ本人のやる気に直結しづらい。
こうした場合には、ストレス解消法を見つけることが必要です。
たとえば、タンタンの場合にはピアノを弾くことでした。
本人にとって、ある意味、逃げ道を作ってあげる、リラックスできる方法を見つけることが重要かなと思います。
本当に5年生秋のカリテの成績が良くなかった息子。
10月末のカリテでは過去最低を更新する勢いでした。
このスランプをどう乗り切ればいいのか。
同じように勉強していていいのか。
やるだけの事をやって出来ないのは仕方がない、そう思えるのですが…。
しかし、本人は出来るつもりになって、サボっていたことがダメでした。
間違いなくのんびり屋のタンタンには、ついつい強めの口調で「辞めれば?」なんて言ってしまったこともありました。
褒めるところが見つからず、私は口を開けば説教ばかり。
こんなんじゃ、伸びるものも引っ込んじゃいますよね。
私自身、反省するのはその時だけで、また本人を目の前にすると…本当にその繰り返しでした。
これでは、子どもはストレスを抱えるばかりですね…。
もし、思い当たる方がいらしたら、すぐに改善することを強くおすすめします。
全体を通して息子に言えることは、算数でうまくいくと本人の気持ちがグッと上を向く、ということですかね。
今になって思えば、ちゃんと褒めるところ、あるんですよね。
*中学受験において、ピアノについて振り返った記事はこちらです。
5年秋 成績伸び悩み:まとめ
以上、中学受験勉強中の5年生の成績伸び悩みの原因をまとめて紹介しました。
日々の勉強がいっぱいいっぱいで、なかなか抜け落ちた記憶を拾う作業まで手が回らないタンタンには、この5年生秋の辺りの成績伸び悩みが深刻でした。
とにかく毎日勉強、ピアノ、勉強、ピアノの繰り返し。
10歳の少年にも悩みは尽きません。
私自身が怒ってばかりだったことは、本当に反省しています。
「成績伸び悩みは私のせい?」「怒るな母!穏やかに過ごすんだ!」と、こんな風に頭の中でグルグル悩んだこともあります。
そしてなまけ癖のある本人には「塾に行っているだけじゃダメなんだよ。しっかり自宅で学んで自分のモノにしないと。」と何度も伝えました。
成績の伸び悩み、低迷には勉強方法、学習意欲、ストレスや不安などが考えられますが、まずはわが子の原因を把握し、それに対する対策を講じることが大切ですね。
そして、自分自身が親として今、何をすべきかを見極める。
簡単ではありませんが、何かの参考になれば幸いです。
*中学受験を振り返って、総括した記事はこちらです。